納入事例 I邸立礼卓
2014.04.10 update
先日、打合せを重ね吟味して製作した立礼卓を納品させていただきました。
立礼とは、明治5年の京都博覧会で外国人のお客さまをおもてなしするために裏千家十一代玄々斎が考案した、
テーブルに向かいイスに腰を掛けてお茶を点てるスタイルのことで、立礼卓はそのための道具であり家具です。
これまでもいくつか製作しましたが、今回は普段リビングでお使いのセンターテーブルはそのままで、
炉は一尺四寸のフルサイズ仕様で天板は畳、かつ組立式というご希望でした。
センターテーブルに畳をのせて客卓とし、そこに並べて使う向切の点前卓をご提案。
点前卓の幅は京間畳の三尺一寸五分とし、本格茶室さながらのスケールを再現します。
炉壇は灰も電熱器も使用可、ステンレス製で扱い易いものとしました。
高さは茶室に正座している姿勢に近い設定です。
下には替茶碗用の棚と、出入れ可能な建水用の棚があります。
ベース部分の仕上げはセンターテーブルに合わせ、小板の仕上げは部屋の造付家具に合わせました。
それぞれの場所でそれぞれの人がどう使うか、それぞれの思いが形になるように考えます。
初めて炭を入れるというのでお呼ばれし点前もさせて頂きました。
ありがとうございました。